魚沼コシヒカリ発祥の地・みなみ魚沼。
日本を代表するブランド米「南魚沼産コシヒカリ」、米糠を活用し肉厚で大人気の「八色しいたけ」、冬には南魚沼産こがねもちを使用したコシと粘りが自慢の「生切りもち」など、【うまい米】を中心に、特産品をお届けしています。
八海山の清冽な雪解け水や昼夜の寒暖差など、自然環境に恵まれていることに加え、
時代にあった美味しさを追求し、挑戦をやめない生産者の匠の技術があってこそ、いまもなお愛されているブランドです。
本シリーズでは、そうした生産者のお話を伺いながら、南魚沼ブランド に迫ります。
生産者プロフィール
- お名前:松井 崇さん
- ご所属:みなみ魚沼有機米部会・会長
- 就農年数:22年
- 圃場面積:24ヘクタール
県外に出て実感した、地元の米のおいしさ
よろしくお願いします!
祖父も父も米農家でしたので、幼い頃から米作りに携わり、自ずと農家になっていました。
ただ、成り行きで就農したわけではありません。
私は大学生のとき、茨城で生活を送ったのですが、ご飯が合わなかったんです。
旅行でいろいろな土地に行くと、ご飯の味がまったく違う。
いま考えれば当たり前で、水も違うし、米作りの技術も違う。
それまであまり実感していなかった魚沼米のすごさに気づき、自分もこうした美味しい米作りに挑戦してみたいと思ったのを覚えています。
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※2024年8~9月のデータ米の香りが違う、特別栽培米コシヒカリ
ー 松井さんは、有機米部会の代表を務めていらっしゃいますが、化学肥料や農薬の使用を控えた米作りになぜ取り組むようになったのでしょうか?
有機質肥料を用いた米作りについても、父の影響です。
有機質肥料は、化学肥料に比べ即効性はなく、効果はじっくりと現れてきます。
また、圃場にもそれぞれに個性があって、効果がある有機質肥料とそうでないものがあり、じつに奥深く思っています。
そうですね、特別栽培米は、慣行栽培に比べ化学肥料(化学肥料由来窒素)と農薬使用成分回数を5割以上削減したお米です。
農薬使用の成分や回数を制限した米作りで一番大変なのは、雑草対策です。手間も時間もかかるため、より多く生産しようと面積を広げると、なおさら負担は大きくなります。
ただ、何より、従来通りの化学肥料を使用した慣行栽培と比べると、米の香りが違う感じがします。
やっぱり自分でも食べたいなというお米をつくって、お客さんに楽しんでもらうのが一番だと思うのです。
また、今後、産地を後世につないでいくため、環境のことを考えると、有機質肥料を使用して、土壌の微生物を増やしていきたいとも思っています。
ブランドや恵まれた自然環境に驕らず、生産者同士が切磋琢磨し合うのが魅力
この辺りは冬になると大量の雪が降ります。雪消えとともに、米作りをずっと続けてきました。
豊富な雪解け水。夏でも冷たく、山に蓄えられたミネラルをたっぷりと含む水が、南魚沼産コシヒカリのおいしさの源泉だと思います。もちろん、昼夜の寒暖差も米をおいしく実らせます。
また、1つ1つの田んぼもそこまで広くないため、細かな管理ができ、栽培の工夫が行き届くのは他の産地にない特徴でしょうか。
「南魚沼産コシヒカリ」という先人たちが遺してくれたブランドには頭が上がりません。
最初からおいしい!と期待していただけるのは有難い限りです。
いろいろと挙げましたが、一番の魅力は、生産者にあると思います。いま、米作りは、全国的にも盛り上がっています。
そうした他の産地に負けないように、私たちの南魚沼も米農家同士で切磋琢磨をしています。
米作りとは、「家族」
そうですね、友達というか恋人というか、自分の子供みたいな。
手はかかりますが、かわいがれる「家族」という表現が適切でしょうか?
タネから育てて、田んぼに植えて、成長して。
「植物」だと思って、ただつくっているのではなく、成長を感じる日々の変化が楽しい、自分のパートナーです。
さいごに
今回、お話しを伺わせていただいた松井さんが会長を務められている、みなみ魚沼有機米部会は、より安心・安全な「南魚沼産コシヒカリ」をお客様に届けようと、栽培方法の情報共有等に取り組んでいらっしゃいます。
SNS(Instagram)でも発信されているので、“産地のイマ”にご関心がある方はぜひフォローしてみてくださいね♪