みなさんは味噌というと何を思い浮かべるでしょうか?
味噌󠄀をはじめ、酒、醤油など発酵食品の製造において味の決め手となるのが糀。
糀とは、穀物に糀菌を付着させて繁殖しやすい温度、湿度などの条件下で培養したもので、味噌󠄀の発酵と熟成に欠かせない重要な役割を担います。また、味噌は異なる糀と原料によって、米味噌󠄀、麦味噌󠄀、豆味噌󠄀の3種類と、これらを混合した調合味噌󠄀に分けることができます。
米どころ新潟の味噌は、もちろん米味噌が中心。
南魚沼産コシヒカリを使用した、「こしひかり味噌」を製造しているのが、(株)越後一 さんです。新潟県みそ品評会において毎年のように最高順位である県知事賞を受賞しており、令和4年には「こしひかり味噌」でその栄誉に輝いています。
そんな品質が高く旨味抜群の味噌をつくる「現代の名工」に選出されたベテラン杜氏・池野さんにお話を伺いました。
生産者プロフィール
- (株)越後一 製造部長:池野 様
- 経歴:味噌づくりに携わって50年以上(製造主任になって20年)
- 平成19年「現代の名工」に選出
- 平成21年「黄綬褒章」を受章
食べることが大好きな、味噌づくりのプロ
よろしくお願いします!
昔から、食べることが大好きで食品関係の仕事に興味がありました。高校生の時に募集を見つけ、農業関連の学校だったことも後押しし、味噌づくりへの道を決断しました。
入社して50年以上が経過し、製造を統括するようになって20年になります。製造から袋詰めまで全ての製造工程を経験し、現在は後継者づくりが主な仕事となっています。
職人としての矜持と情熱、そして感謝を持って打ち込む味噌づくり
特にこだわっているのは、糀づくりです。
弊社の糀は酵素の力が強く、発酵により大豆のタンパク質を分解し、アミノ酸などを生成する力が強い糀です。仕込み直後から発酵、熟成まで、美味しい味噌が出来上がるまでの過程を日々の研鑽と経験の積み重ねで見極め、様々な微生物の働きを最大限に発揮できる環境をつくっています。
どうせやるなら、心から美味しいと喜んでもらえる、全国に通用する味噌をつくりたいんです。負けず嫌いな性格もあり、職人としての矜持と情熱、そして感謝を持って味噌づくりに励んでいます。
震災がもたらした苦労と感謝
2004年の中越地震は大変でしたね。
工場の建屋だけでなく熟成中の味噌にも多くの被害がありました。出社できない社員も多い中で、業務を進めていくことに大変苦労しました。
そんな厳しい状況ではありましたが、沢山のお客様が、私どもの商品を待っていてくださり、あたたかい励ましのお言葉をいただけたことは感謝の一言に尽きます。
改めて、味噌づくりができることのありがたさを感じ、良い味噌をつくり続ける励みとなっています。
味噌に旨味と華やかな香りを与える、南魚沼産コシヒカリ
それまでにもコシヒカリ米を糀にした「こしひかり味噌」はあったのですが、よりよい商品を魅力的にするならば、「やはり南魚沼産が良いだろう」ということで、県内産から南魚沼産コシヒカリに切り替えました。
南魚沼産のコシヒカリをベースとすると、米糀の力が強く、米の甘味が出て華やかな味噌の香りが強くなるのが特徴です。まろやかな旨味もあって、蒸したときの味がそれまでと全然違います。
シンプルな調理法で、味噌本来の旨さを感じてほしい
私のおすすめは、味噌おにぎりです。
おにぎりは焼かずに、外側に味噌を塗って食べると、ご飯の甘みと味噌の程よい塩味が感じられて美味しいですよ。南魚沼産コシヒカリのおにぎりにこの味噌があればおかずいらずです。
赤味噌と白味噌の中間色である「こしひかり味噌」はまろやかで優しい味わいの味噌なので、どんな具材とも相性が良いのですが、特に葉物野菜やキノコとの相性は抜群です。
味噌づくりとは、「一番の趣味」である
私にとって味噌づくりとは、「一番の趣味」です。
味噌は生き物なので面倒を見る、手をかけてあげる、でも手をかけすぎてもいけない。味噌づくりに欠かせない微生物の働きをより良くするには、どう環境をつくってあげるのが良いか、日々試行錯誤しています。
これまでも味噌づくりに関して、満足するということはありません。日頃からお使いいただいているお客様から美味しいと喜んでもらうためには、どうしたら良いかを模索しながら、前向きな気持ちで取り組んでいます。
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こしひかりみそ
こしひかりみそは、新潟県産エンレイ大豆と南魚沼産コシヒカリから作った糀を使用しています。 お米を大豆と同量にした十割糀で、南魚沼産コシヒカリの糀の甘みを生かし、柔らかくしっとりとしたみそに仕上げました。 添加物は使用しておりません。塩分濃度は11.9%です。
リピーター多数!! 南魚沼産コシヒカリを使った、上品でしっとりした米味噌です。¥1600〜
送料無料
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